国内外から四国を訪れる観光客の増加を図るため四国らしい風景や街並みなどの景観を「四国八十八景」として選定し、その魅力を広くプロモートしていくプロジェクトです。四国の素晴らしさを実感出来る「四国らしい風景」とそれを「眺める場所」をセットに選びました。
「眺める場所」は、良い風景をゆっくりと快適に楽しむための工夫(整備)がされていますので皆さんも是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
公式HP:絶景の聖地 四国八十八景
広さ2,250㎡のかつて棚田だった石積みに一面に広がる苔庭に樹々の間から光が差し込む瞬間は幻想的で心を奪われる。苔の丁寧な手入れが伝わってきて、注意喚起の看板も手書き文字で温かみを感じられる質の高い空間が創られている。ギャラリー喫茶「苔筵」からの眺めは額縁に入った絵画のようで、飲み物をいただきながら、または散策しながらとゆっくり眺めを楽しむことができるスポット。
日本の滝100選にも選ばれている滑床渓谷の雪輪の滝。岩肌に雪の輪のような水紋を残しながら流れ落ちる様子は、雄大にして華麗な風景。宇和島市と松野町にまたがる12kmに及ぶ滑床渓谷は、長年の浸食により、岩肌が滑らかになっているのが特徴で、キャニオニングのスポットとしても知られており、ここから滑る天然スライダーは記憶に残る体験となる。
足摺宇和海国立公園の一角の鬼ヶ城連峰から流れ出る清流が谷川を深く刻み、約3kmに渡って、渓谷美をみせている。春は桜や新緑を眺めながらの散策、夏は沢遊び、秋は紅葉狩り、そして冬は雪見と、四季折々に違った風景が楽しめる。隣接する施設には、宿泊・レストラン・温泉と充実しており、一日を通して楽しむことができる。
宇和海に面した急峻な斜面全体に石垣を積んだ段々畑が築かれ、見上げた眺めは、まさに「耕して天に至る」と言われる、この地で暮らしてきた人々の長い営みと労苦を実感させる圧倒的な景色となっている。段々畑の麓には、地元の食材を使ってもてなしてくれる茶屋がある。段々畑の中の細い道を歩けば、先人が苦労して築いた石垣を間近に見ることもできる。「段畑を守ろう会」が組織され保存の取り組みも行われている。
入江に面した急峻な斜面にほとんど軒下まで石垣で囲った家々が立ち並ぶ集落が現れる。台風などの厳しい自然に抗して住み続けてきた人々の営みが感じられる独特の風景となっている。坂道を登りながら集落を縫うように見て回ることができ、登った先には訪れた人をもてなす憩いの施設「だんだん館」がある。コーヒーや軽食をとりながら眼下に広がる石垣の家並みと宇和海をゆっくりと楽しむこともできる。
愛媛県の最南端に位置する100mを超える断崖が続く高茂岬からの眺めは、一面に茂った緑の絨毯と青い海、遠くには九州も一望でき、素晴らしい。展望スペースには、木製2段の細い柵を使用し、景観を阻害しない工夫がなされている。また、周りには眺望を遮るものがなく、一面に広がるパノラマな風景をゆっくりと風を感じながら楽しむことができる。
「だるま夕日」は冷え込みの厳しい冬の日の夕方に、水平線まで晴れ渡った海に沈む夕日が、ダルマのように歪んで見えるきわめて珍しい現象であり、幸運に恵まれれば、その素晴らしい眺めを堪能することができる。部屋の窓を開けてベランダに出ると、目の前は群青の海。だるま夕日を眺める幸運をつかむ特等席となっている。レストランや露天風呂からも最高の眺めを楽しめる。
日本初の海域公園に指定された竜串湾沿いにある見残し海岸は、美しい海と一千五百万年前の地層がつくる奇岩が織りなす風景が魅力。竜串周辺を訪れた弘法大師が、この景勝地を見落としていったことから「見残し」の名がついたと言われており、現在に至っても、竜串からの道のりは難所となっているが、昭和30年頃よりグラスボートで渡ることができるようになった。グラスボートで海岸に渡る特別感と、奇岩の遊歩道をぐるっと一周散策しながら楽しめ、記憶に残る体験ができる。
足摺宇和海国立公園のシンボルである足摺岬を従来の展望台からではなく、海上から眺めることができる新しい絶景。船長さんからの説明もあり、灯台の真下には四国霊場第38番札所金剛福寺まで通じていると言われる巨大な海食洞がある。船長さんの話を聞きながら、隆起と黒潮の荒波が作った迫力の大自然を体感できる。 【利用料金】中学生以上2,500円
緑の林を抜けると目の前には、1.6kmに渡りゆるやかな曲線を描く美しい砂浜が広がり、太平洋らしい高く白波の立った光景が素晴らしい。周りに建物がなく、海岸全体を東屋からゆっくりと思う存分眺めることができる。また、サーフポイントとしての人気も高く、季節を問わず県内外からサーファーが訪れる一方、絶滅危惧種のアカウミガメが上陸し、産卵する砂浜としても知られている。
幾恵にも連なった青のグラデーションの山々の借景による、大自然との一体感を感じられる素晴らしい風景。10数種類のスイレンやオオオニバスの咲く池を中心に、園内にはヒメノボタンをはじめとした、今では見られなくなった数多くの四季折々の山野草を工夫しながら手入れしており、居心地の良い空間を創り出している。
キャンバスにみたてたTシャツに作品をプリントし、4kmの浜辺が美術館となる。波が寄せるとTシャツは砂浜に写り、風が吹けば踊りだす。砂浜一面に並んだ約1,000枚のTシャツは、ひとつの「現代芸術」として完成され、素晴らしい眺めとなる。Tシャツアートは、5月の連休に開催され、他にもキルト展や漂流物展など年に数回、芸術に特化した企画展が開催されている。
一面の菜の花畑は日本のあちこちで見ることができるが、ここでは、四万十川河畔に広がる明るいヤナギ林の中に黄色い菜の花で覆われた野があるという、他では見られない風景が広がり、素晴らしい眺めとなっている。四万十川沿いに約2kmに渡って、ヤナギの新緑と菜の花の黄色が美しいコントラストを織り成し、林の中を散策したり、「菜の花まつり」のイベントに興じながら、眺めを楽しむことができる。
悠々と流れる四万十川には多くの沈下橋もかかっており、カヌーを漕ぎながら眺めることができる。周りには人工物がほとんどないため、自然と一体になって開放感を味わうことができ、素晴らしい。「かわらっこ」にはキャンプサイトやバンガロー、周りには川の宿などの宿泊施設があり、カヌーにフロートラフトなど自然をより体感できる川下りは記憶に残る体験となる。
清流として全国でも知名度の高い四万十川の中流域に位置し、岩がごつごつとした四万十川の渓谷の景観を一望することができる。「道の駅とおわ」の敷地内にあるカフェは、四万十の地栗を使ったスイーツを堪能でき、大きなガラス窓に向かって川を望むようにカウンターがしつらえており、ゆっくりと風景を楽しむことができる。
四国カルストの東部に位置する天狗荘は、周りに明かりの無い標高約1,300mから四季折々の満天の星を眺められる。条件が良ければ、九州南部以南以外では見られない南十字星のγ星(一番上の星)が顔をのぞかせ、夜空に広がる星の多さに驚かされる。眺望の妨げになる人工物が周りになく、客室や大浴場からも風景を眺めることができるが、星空観察のために天体望遠鏡やハンモック、ベンチやストーブなどの準備もあり、毎夜、星空案内も行うなど眺めを楽しむ工夫がなされている。
高知県と愛媛県の県境に位置する四国カルストは、日本三大カルストの一つ。カルスト地形としては日本で最も標高が高く、澄み切った空と間近に見える雲を背景に、牧草地に石灰岩が露出した特徴的な風景が広がっている。晴れた日には周囲に広がる四国山地の眺望も見ることができる。尾根沿いにカルスト地形を縦断する道路が整備され、自動車やバイク、あるいは徒歩で移動しながら広々とした風景を楽しむことができる。愛媛県側にも高知県側にも宿泊施設があり、星空や雲海を楽しむことができる。
春の新緑、秋の紅葉はもとより、年間を通して渓谷の美しさが見所。溪谷に沿って遊歩道を散策しながら進むと、「雨竜の滝」が目の前に迫ってくる。多方向へ勢いよく吹き出す水は落差20mあり、その迫力は圧巻。整備された遊歩道は、川まで近づくことができ、入口に佇む「中津渓谷 ゆの森」は宿泊施設や温泉など訪れる方をもてなしてくれる。
西日本最高峰、石鎚山系の森から流れ注ぐ、安居川の仁淀ブルー。青みがかった川石で、どこか展開を思わせる透明な風景が10kmに渡って広がっている。最大の仁淀ブルースポットと言っても過言ではない「水晶淵」の深くなるにつれて青が濃くなる淵の景観は圧巻。遊歩道もその地の石が使われており、石の柵など景観への配慮も見られる。溪谷内にある「宝来荘」では、食事や宿泊施設もあり、訪れる人をもてなしてくれる。